
お釈迦さまは仏教の実践として、まず世俗社会を離れた出家の道をお示し下さいました。煩悩を滅して悟るためには、煩悩にまみれた世俗社会から離れることが近道であるとされたからです。しかし、仏教は出家僧侶だけの教えではありません。悟りという頂上は唯一ではありますが、八万四千の法門と言われるように、お釈迦さまはそれぞれに適した道をお説き下さいました。浄土真宗においては、お念仏こそがその道であります。親鸞聖人は法然上人のもとでお念仏の道に出遇い、長年修行された比叡山を下りられました。お念仏の道は僧俗老若男女を問いません。このような区別は人が作り出した価値観であり、阿弥陀さまからすれば全てが平等であるからです。お念仏の道に入られた親鸞聖人はご結婚をされ、恵信尼さまとともに歩まれました。僧であるとか、俗であるとか、そのような価値観を捨て、非僧非俗としてお念仏の教えを広められたのです。

浄土真宗のお寺では、このような親鸞聖人の歩みに教えられ、住職も結婚をして家族でお寺を守っています。善福寺においても、開基上人である了源上人から血縁によって法灯を継いでまいりました。本堂裏に歴代墳墓がありますが、その墓標はそれぞれの住職個人のものではなく、歴代住職のものと歴代坊守(住職の妻)のものだけにまとめられており、非常に特徴的であります。
婚姻を許されず、故に世襲制ではない他宗派では歴代住職の墓が並んでいるのが常だそうですが、婚姻し、世襲制である浄土真宗の場合、2つ並んでいるものが歴代住職家のお墓という事になります。

一世
釋了源(‐1251年)
二世
釋了信 (‐1287年)
三世
釋信海 (‐1315年)
四世
釋信宗 (‐1345年)
五世
釋教宗 (‐1374年)
六世
釋察宗 (‐1393年)
七世
釋文宗 (‐1425年)
八世
釋感宗 (‐1470年)
九世
釋吟宗 (‐1492年)
十世
釋淨宗 (‐1511年)
十一世
釋明宗 (‐1575年)
十二世
釋玄宗 (‐1603年)
十三世
釋行宗 (‐1624年)
十四世
釋了宗 (‐1649年)
十五世
釋尊宗 (‐1650年)
十六世
釋辧宗 (‐1678年)
十七世
釋蓮宗 (‐1716年)
十八世
釋智宗 (‐1755年)
十九世
釋宗識 (‐1754年)
二十世
釋a宗 (‐1756年)
二十一世
釋宗海 (‐1786年)
二十二世
釋宗乘 (‐1837年)
二十三世
釋顯宗 (‐1868年)
二十四世
釋倫宗 (‐1861年)
二十五世
釋僧宗 (‐1902年)
二十六世
釋宗コ (‐1935年)
二十七世
釋宗弘 (‐1987年)
二十八世
釋宗之
二十九世
釋昌彦