女性の終活

終活を始めるきっかけというのは人それぞれですが、子供が独立した時、定年を迎えた時、あるいは配偶者に先立たれてしまった時など、何か人生の大きな区切りで終活というものを考える人がやはり多いようです。また、例えば身内の介護体験などを通じて、人の「老い」というものを身近に感じることもそのひとつと言えるでしょう。とりわけ、子供の頃から見てきた何でもテキパキとこなす母親が、いろいろな身の回りのことをできなくなっていく姿を目の当たりにすると、嫌でも「老い」というものを感じさせられ、将来の自分に重ねて見えてしまう部分も少なからずあるかと思います。

都心部を中心に核家族化が進んできてもなお、家事や介護といったものは女性の負担となってしまっている場合もまだまだ多く、子供の独立で家事に追われる毎日からの解放と、次にすべきことを考えるタイミング、身内の介護が必要になるタイミングなど、女性の方が何らかの形で、これからの暮らしや終活といった先のことを意識する機会に早くめぐり合う可能性が高いようです。そのようなことからか、各種調査を見ても終活に対する意識や関心は女性の方が高く、エンディングノートに実際に考えをまとめ始めて終活を開始する時期など、女性の方が早い傾向が見られます。平均寿命が男性よりも長い分、自分が最期まで面倒を看なければ、との責任感から終活への意識の高さが生まれているところも少なからずあるのかもしれません。

お墓のことはどうするのか、後継者がいないことを考えて永代供養にするのか、永代供養でも夫婦墓という選択をするのかなど、確実に必要ではあるものの、正直いつのことは分からず、準備がついつい後回しになってしまう終活。そのいつか分からないことにきちんと備えておこう、と終活を意識しはじめるのは、女性ならではの現実感と家族のために備えておく心配りからくるものでしょうか。